アルプス電気(6770)が30日の取引時間終了後に発表した2017年4~12月期決算は、連結営業利益が前年同期比81%増の594億円だった。自動車やスマートフォン(スマホ)向けに電子部品の販売が好調で、売上高も6442億円と17%増えた。
同社は併せて2018年3月期の上方修正を発表。通期の営業利益予想を710億円と従来予想から37億円引き上げたが、それでも4~12月期時点の営業利益の通期計画に対する進捗率は83%を超える。QUICK端末のナレッジ特設サイト「進捗率ダッシュボード」によると、過去6期平均(79.13%)と比べても進捗率は高く、一見、なお上方修正含みにみえる。
もっとも、アルプスを巡っては顧客の米アップルについて、30日付の日本経済新聞朝刊が「スマホの最新モデル『iPhoneX(テン)』を減産する」と報じた。1~3月期の生産量を当初計画の半分に減らすとのことで、回復が遅れれば一転してアルプスの業績の重荷になる可能性もある。
アルプス株は29日夕の私設取引でさえない動き。SBIジャパンネクスト証券が運営する私設取引システム(PTS)で、15時13分に同日の東証終値を20円(0.6%)下回る3090円を付けた。