QUICK編集チーム=伊藤央峻
1ドル=100円を超えて円高が進むとの見方が4割強ーー。QUICKと日経ヴェリタスが外国為替市場関係者を対象に実施した調査によると、新型コロナウイルスの感染拡大でリスクオフ局面がもうしばらく続き、一段の円高になるとの想定も目立つ。
9~11日の調査期間中、円相場は3年4カ月ぶりの水準である101円台へ急上昇した後に105円台に戻るなどパニック的な乱高下を見せた。回答の中で多かったのは「101円台」の28%と「100円台」の29%。節目を超える「99円台」以上の回答者の合計も44%に達した。
クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司外国為替部長は「今のリスクオフ姿勢が続けば95円程度まで円高になってもおかしくない」とみる。95円台と95円超を予想した回答者の割合はあわせて6%だった。
市場の動揺が収まらないのは、パンデミック(世界的な大流行)の収束時期や実体経済への悪影響の度合いが読みにくいためだ。
現在のリスクオフ局面がいつまで続くかを聞いた質問で最も多かった回答は「4~5月まで」の60%。それ以降になるとみている人も25%いる。前月調査の同じ質問では、長くても3月末までとみていたとの回答が6割強で、事態の悪化を受けて市場心理も急激に冷え込んでいる形だ。トランプ米大統領は「7~8月までコロナの流行が続くかも」と発言した。
米は緊急利下げ連発でマイナス圏入り視野に
また、調査で米政策金利(FF金利)が6月末にどこまで引き下げられているか予想してもらったところ、「0.5~0.75%」が30%、「0~0.25%」が19%などとなった。これは調査時点の1~1.25%から、それぞれ0.5%、1%の利下げがあるということを意味していた。
米連邦準備理事会(FRB)は3日に0.5%の緊急利下げを実施したのに続き、15日(日本時間の16日早朝)も臨時の連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、さらに1%の緊急利下げを打ち出した。これでFF金利は0~0.25%になり、「マイナス圏」突入が現実味を帯びてきた。
3月調査の回答者は90人だった。