5日に米商品先物取引委員会(CFTC)が公表した2日時点の建玉報告で投機筋のポジションは徐々に経済活動の再開を織り込むかのようのな動きが透けて見えた。
■原油
原油先物は新型コロナウイルスの影響と産油国間における需給調整の不発を受け価格が急落したが、足元では戻り基調が鮮明。投機筋は相場の戻り局面で小幅ながら買い残高を崩してきたが、今回の報告では買いポジションの積み上げが鮮明となった。
■銅
投機筋はここにきて売りポジションを縮小させる一方で買いポジションを積み上げつつある。同期を取るかのように銅先物価格は上値を切り上げる展開となった。原油先物のポジションと重ね合わせると世界的な経済活動の再開を意識しているようにも見える。
■VIX指数先物
注目度の高いVIX指数は5日に終値で24台半ばにまで低下。いよいよ節目の20割れが視野に入ってきた。米株式相場の上昇と共に投資家心理の改善が一段と進んでいる。投機筋の建玉に大きな変化はないものの、やや売りポジションが増加している。このままさらに指数が下値を切り下げるのかどうか、疑心暗鬼でもありそうだ。
■E-MINI S&P500先物
E-MINI S&P500先物の投機筋の建玉は指数が戻り高値を試した中で買いポジションを膨らませつつある。一方で積み上がった売り残は高水準を維持。買い戻し圧力として働くのかどうか、気になるところ。