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アステラス製薬(4503) 特許満了の影響を「XTANDI」の伸長や新製品の貢献で克服

QUICK企業価値研究所アナリスト 真下弘司(2020/06/16)

・戦略投資の増加を吸収し増益予想
 企業価値研究所予想の21/3期通期の連結営業利益は前期比4%増の2540億円。前立腺がん治療剤「XTANDI」の成長やFLT3阻害剤「ゾスパタ」ほか新製品の貢献を見込むが、日本における提携製品の契約終了や薬価改定、独占販売期間満了の影響もあり減収。研究開発費など戦略投資の増加をコスト効率化等で吸収し増益予想。
 続く22/3期と23/3期の連結営業利益予想も「XTANDI」や新製品群の貢献等から増益基調が続くと予想する。

・20/3期の売上収益、営業利益は横ばい
 20/3期の連結業績は、売上収益が前期比横ばいの1兆3008億円、営業利益は同横ばいの2440億円。過活動膀胱治療剤「ベシケア」の独占販売期間満了や日本の販売契約終了などの減収要因はあったが、「XTANDI」や「ミラベグロン」の伸長、「ゾスパタ」ほか新製品群の貢献で売上収益・営業利益とも前期並みを確保。

・リスクファクター ~医療費抑制や副作用など

・アナリストの投資判断 ~新製品の市場浸透や開発進展等を評価
 「ベシケア」の特許満了や国内薬価改定など厳しい事業環境が続くが、「XTANDI」の拡大や新製品の市場浸透、重点後期開発品の開発進展やオーデンテス社買収などを前向きに評価。PER水準の訂正が進むと考え堅調な株価推移を予想する。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

真下 弘司

シニアアナリスト

医薬品セクター担当


【プロフィール】
00年から現職。医薬品・医薬品卸等を担当。レポート作成に際しては、会社側開示情報に基づく数値分析に、個別取材等の足で稼いだ情報を加えて、平易な文章で誰が読んでもわかるようにと心がけている。また業績のほか、ESG(環境・社会・企業統治)などの観点から企業を評価できないか模索中。


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