QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2020/07/22)
・欧米で販売が減速するもほぼ会社計画線の出足
21/2期1Qは前年同期比13%減収、営業利益が同23%減の30億円。新型コロナウイルスの悪影響で主力販売先の欧米を中心に販売が減速した。会社上期計画に対する進捗は営業利益で69%と高かったが、ほぼ会社計画線だったとみられる。会社は計画を変えていない。企業価値研究所は21/2期通期業績を売上高900億円、営業利益80億円とした予想を据え置く。1Q業績は高進捗となったが、新型コロナの業績への悪影響は2Q以降に本格化してくるとみているため。受注は環境が厳しい中で善戦した印象もあり、米国での値上げ効果の浸透等も踏まえ、引き続き業績の大幅な悪化は見込まない。
・22/2期から緩やかな業績回復見込む予想も維持
当研究所の22/2期、23/2期の予想も維持。21/2期の需要低迷の反動もあり販売や業績は22/2期から緩やかに上向くとみる。業績のアップサイド要因としてインフラ投資拡大(特に米国)を注視したい。生産能力増強のため新工場建設を計画中。中長期の業績成長への貢献が期待される。配当は増加傾向。利益等踏まえると21/2期の増配は期待し難いが、減配は回避される可能性がある。
・リスクファクター ~新型コロナ長期化、為替等
・アナリストの投資判断 ~短期的にはやや期待先行の感も。中長期では上値余地
現状の当研究所の21/2期予想PERは概ね15倍。製造業や機械セクターの平均より低いが、同社の過去3年平均を上回る。短期的にみれば期待先行で、業績の裏付けがやや乏しい感がある。株価は短期間で急回復したこともあり当面の上値余地は限定的となろう。欧米での同社製品への根強い需要やインフラ投資拡大の可能性、生産能力増強に伴う業績成長期待等を踏まえると、中長期でみれば上値余地のある株価水準とみる。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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