野村証券は9月4日付リポートで、東証株価指数(TOPIX)の4日終値は年初来でわずか4.8%安の一方、東証REIT指数(155)は19.2%安となっていると指摘。一方で、「今後、過剰流動性とも呼ぶべき構図の下で株式相場が堅調に推移し続ける場合、日本株相場に対するJ-REIT相場の出遅れ感が改めて注目され、J-REIT相場に資金が流入する可能性がある」との見方を示した。
この場合、「効果的な外部成長によるDPS(1口当たり分配金)の増加を実現できている物流REITや、ファンダメンタルズに比してバリュエーションに魅力があるオフィスREITが買われやすい展開になる」との見方も示されている。
野村証券は9月末の東証REIT指数のターゲットを1800に設定している。(QUICK Market Eyes 大野弘貴)
<金融用語>
ファンダメンタルズとは
経済活動の状況を示す基礎的な要因のことで、経済の基礎的条件と訳されている。 例えば、一国経済の基礎的条件は経済指標で示すことができる。経済成長率、物価上昇率、失業率、財政収支の赤字(黒字)率、経常収支の赤字・黒字額などがそれである。 また、株式においては、株式の本質的価値(ファンダメンタル・バリュー)を決定するのは、企業の財務状況や業績状況であり、PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)、ROE(株主資本利益率)などが代表的な指標として使われる。