【QUICK Market Eyes 片平 正二】レーバーデーの三連休明けとなる8日の米国市場で、スキュー指数が続落し、0.57%安の132.51となった。7月14日以来、約2カ月ぶり低水準を付けたことになる。
この日の米国市場では、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が電気自動車(EV)トラックを手掛けるニコラ(NKLA)と20億ドルの出資を含む業務提携を発表したことで、同業のテスラ(TSLA)が21%超の急落となったことが響いて主力ハイテク株が下げ、相場の地合いが悪化した。S&P500指数は2.77%安で大幅に3日続落し、ナスダック総合指数は2日につけた史上最高値(12074.065)から10%超下げ、弱気相場入りとなった。
スキュー指数は「ブラックスワン指数」とも呼ばれ、S&P500指数を対象とするオプション取引でコールに対するプットの需要の強さを表すもの。スキュー指数が上昇した場合は相場の急変の可能性を示すと言うが、近年は相場の急変に対する「遅行指数」という位置づけが定着している。S&P500指数が年初来安値を付けたの3月23日にスキュー指数は117.05でむしろ低下傾向にあった。今回、スキュー指数が直近高値を付けたのは8月24日(147.23)でその後は低下基調にあり、相場が不安定な割に上昇する兆しが見られない状況だ。
ただ、ナスダック版の「恐怖指数」と言われるVXNも小幅に低下していた。
※VXNとVIX指数