【QUICK Market Eyes 片平 正二】バンクオブアメリカ・メリルリンチが算出する債券相場の予想変動率を示す「MOVE指数」が24日に続落し、3.65%安の37.22で18日(37.24)を下回って今年最低水準を更新した。同指数は債券版の恐怖指数(VIX指数)とも言われており、債券市場の不安心理を表す指標とされる。この日発表された新規失業保険申請件数(イニシャルクレーム)が市場予想より悪化したことを受け、債券が買われる中でMOVE指数も低下基調が強まった。
一方、恐怖指数のVIXも株高を受けて0.24%安の28.51で小反落した。株高を受けて上昇基調に一服感が出ているが、投資家心理の不安感を示すとされる20を上回る状況が続いており、債券市場の落ち着きとは裏腹に11月3日の米大統領選挙を控えてVIXからは不安定な値動きが警戒されていることがうかがえた。