来週(9月28日~10月2日)の外国為替市場で円相場は1ドル=104~106円台の横ばい圏で推移しそうだ。米株式相場の調整局面が続いているのに加え、欧州で新型コロナウイルスの感染が再拡大し、投資家のリスク回避姿勢が強まっている。こうした局面では「低リスク通貨」とされる円が買われやすい。一方で金融市場の緊張感が高まると流動性を確保するためのドル買いも入るため、方向感が出にくい展開となるだろう。
10月2日には米雇用統計の発表を控えている。外為どっとコム総合研究所の神田卓也氏は「雇用統計の結果を受け、米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を変更する可能性は低く、長期的なトレンドには影響を与えないだろう」と指摘した。
同期間の東京株式市場で日経平均株価は2万3000円を挟んで一進一退の展開になりそうだ。持ち高調整の売りが出やすいとはいえ、業績の上方修正をする企業が増えてきたことで投資家心理が改善傾向にあることから、押し目買いも入るとみられる。
市場の関心を集めるのは29日に予定している米大統領選候補者の第1回テレビ討論会だ。米最高裁判所判事の後任人事や追加経済対策などのテーマに関して、発言内容によっては株価が大きく動く可能性もある。トランプ大統領とバイデン前副大統領、両氏の発言が注目される。
【主な予定】
◇28日(月)
・7月の景気動向指数確報値(内閣府、14:00)
・マザーズ上場=rakumo
・3~8月期決算=しまむら
◇29日(火)
・マザーズ上場=ヘッドウォータース
・7月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(22:00)
・クラリダFRB副議長が金融規制について討議(30日2:00)
・海外6~8月期決算=マイクロン・テクノロジー
◇30日(水)
・マザーズ上場=アクシス
・3~8月期決算=アダストリア
・9月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI、10:00)
・9月の中国非製造業PMI(10:00)
・9月の財新中国製造業PMI(10:45)
・韓国が休場
・4~6月期の米実質国内総生産(GDP)確定値(21:30)
◇1日(木)
・9月の日銀企業短期経済観測調査(短観、8:50)
・企業の物価見通し(日銀、9月短観分、8:50)
・中国の国慶節(建国記念日)に伴う大型連休始まる(8日まで)
・韓国、中国本土(上海、深セン)、台湾、香港が休場
・9月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数(23:00)
◇2日(金)
・8月の有効求人倍率(厚労省、8:30)
・9月の消費動向調査(内閣府、14:00)
・8月の国内ユニクロ既存店売上高(15:00)
・マザーズ上場=タスキ
・3~8月期決算=ニトリHD
・韓国、中国本土(上海、深セン)、台湾、香港、インドが休場
・9月の米雇用統計(21:30)
(注)時間は日本時間
〔日経QUICKニュース(NQN)〕