【QUICK Market Eyes 川口 究】12日の米国株式市場でイスラエルのセキュリティー対策ソフト開発のサイバーアーク・ソフトウェア(CYBR)が大幅に4日続伸した。日中取引の終値は前日比5.28%高の162.33ドルだった。米系証券が投資判断を上方修正し、好感した買いが膨らんだ。
DAダビッドソンは12日付リポートでサイバーアークの投資判断を「中立(ニュートラル)」から「買い(バイ)」に、目標株価を100ドルから180ドルに引き上げた。米サイバーセキュリティ企業のソーラーウィンズ(SWI)へのハッキング被害を受けて、企業の最高投資責任者(CIO)はこの種の次の犠牲者とならいように支出の優先事項を再設定し、ユーザー、プロセス、テクノロジーで構成される包括的なサイバーセキュリティ戦略の特権アクセス管理(PAM)への支出を増加させていることから、バリューエーションや業績見通しを上方修正した。同社のような開発元からソフトウェアなどを仕入れて販売する事業者「リセラー」への調査から2020年10~12月期に需要が大幅に増加したことが確認されたほか、割引き率が前四半期と比べ減少傾向にあることが明らかとなった。