「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Bコース(為替ヘッジなし)」への資金流入が増加傾向にある。このファンドはアライアンスの「米国成長株投信」シリーズ4本のうち、為替ヘッジなしで年2回決算のタイプ。同シリーズでは基準価額の水準で分配金が決まる「予想分配金提示型」で毎月分配する「Dコース(為替ヘッジなし)」と「Cコース(為替ヘッジあり)」の純資産総額(残高)が多いが、最近は年2回決算型への資金流入も増えてきた。
一般に分配金を毎月出すファンドは長期投資に不向きとされ、コツコツ長く続ける積み立て投資には年決算回数が少ないタイプを利用することが多い。「米国成長株投信B」も一部の大手証券で積立買付金額ランキングの上位に顔を見せている。仮に過去10年間にわたってコツコツ積み立て投資をしていたらどれくらいの評価額になったか確認してみよう。
上の積み立て投資の成果は、QUICKの情報端末に搭載している機能で見られるチャートを抜粋した。「米国成長株投信B」を過去10年間、毎月均等額を合計100万円積み立てた場合の評価額は308万円(9月末時点の基準価額で評価、購入手数料を勘案しない)。投資元本は約3倍になった。
効率よく積み立て投資をできたかどうかを知るには、QUICKが独自に開発した「QUICK積み立てファンド投資評価」と「QUICK積み立てファンドスコア」が参考になる。積み立てた投資信託がリスクに見合うリターンを上げてきたかどうかを評価する指標だ。
「米国成長株投信B」の場合、期間1年のスコアは上から2番目の「4」だが、期間2、3、4、5、10年の「QUICK積み立てファンドスコア」はすべて最高評価の5(スコアは1~5の5段階評価)。ほかの海外株式型のファンドと比べ、これらの期間で積み立て投資の運用効率が最高レベルによかったと評価できる。
「投資評価」の項目にあるのは、「QUICK積み立てファンド投資評価」の数値。各期間の「積み立て投資リターン(年率)」を同じ期間の基準価額の価格変動リスク(年率)で割ったもので、数値が高いほど「積み立て投資の運用効率がよかった」と判断する。「スコア」は同じ投信分類内での相対評価、「投資評価」はリターンとリスクを基にした絶対評価となっている。