【QUICK Money World 荒木 朋】米国を中心にインフレ率の上昇傾向が続いています。新型コロナウイルス感染拡大を受けて実施された世界各国の財政・金融政策の効果で景気が持ち直し、コロナ後の景気拡大を見据えた動きが要因とされています。今後のインフレ動向は「加速する」「一時的」と見方が交錯していますが、そもそもインフレとは何か?という基本的なことからインフレになる仕組み、インフレと株価の関係などについて詳しく見ていきたいと思います。
この記事でわかること
☑インフレとは☑インフレになる仕組みは
☑インフレと株価の関係は
☑インフレが景気(家計)に及ぼす影響
☑インフレ耐性の強い銘柄
インフレとは?
インフレは「インフレーション」の略で、モノやサービスの価格(物価)が継続的に上昇する経済現象のことを言います。例えば、1個100円だったパイナップルが数カ月後に110円になり、1年後には150円に、そして2年後には200円になるといった現象です。200円で2個買えていたパイナップルは2年後には1個しか買えなくなっています。
お金の側面からみると、以前より多くのお金を払わなければパイナップルを買えなくなってしまう状態で、お金(通貨)の価値は下がっているということになります。
このように、「モノの価値が上がり、お金の価値が下がる」現象で、通常、この状態が2年以上続くことをインフレと呼んでいます。一方、「モノの価値が下がり、お金の価値が上がる」状態が2年以上続くことをデフレーション(デフレ)と呼びます。
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インフレになる仕組みは?
インフレはどのように起きるのでしょうか。一つは、モノやサービスの需要が供給量を上回るケースで、景気が順調に拡大している局面が好例です。景気が良くなると、企業などの業績が伸び、そこで働く人の収入が増え、買い物をする意欲が高まります。消費意欲の拡大で供給不足が生じると、高くても買いたいと思う人が増えてモノやサービスの値段が上がるという流れです。
モノやサービスを作るためのコストが上昇し、その上昇分を値段に反映することでインフレを引き起こす場合もあります。コストには人件費や原材料などが挙げられます。日本は原油などのエネルギー資源や小麦などの原材料の多くを海外からの輸入に頼っており、仮に国内景気が良くなくても海外物価の影響などで仕入れコストが上昇し、モノやサービスの値段が上がるケースもあるのです。
なお、インフレ状況を把握する上で多くの国で一般的に採用されている経済指標に消費者物価指数(CPI)があります。
インフレと株価の関係は?
次にインフレと株価の関係を考えてみましょう。
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