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アドバンテスト(6857) 現時点で落ち込みはみられないがリスクを考慮。来期は踊り場を想定

QUICK企業価値研究所アナリスト 谷林正行(2022/08/29)

・円安もあり今期は営業44%増益に増額
 企業価値研究所は23/3期の連結予想営業利益を1550億円→1650億円(前期比44%増)へ引き上げた。最近は半導体メーカーに設備投資抑制の動きがみられ始めたが、1Qの好調や円安などで見直した。24/3期は調整のリスクを考慮し予想を引き下げ、営業利益を横ばいとしたが、25/3期は再び増収・増益に向かうとみた。

・想定を上回る進捗で中期経営計画を改訂
 会社側は21年5月に24/3期までの3期間の中期経営計画を策定したが、これまでの進捗が想定を上回っていることから改訂した。売上高については、今期が会社計画通りとなった場合、24/3期の目標値の増減収率はマイナス15%~プラス10%となる。ただプラス10%がベースシナリオであり、マイナス15%は世界経済変調のリスクを考慮したものだと説明している。

・23/3期1Qは営業71%増益
 23/3期1Qの連結営業利益は448億円(前年同期比71%増)。各事業セグメントが大幅増収・増益となった。

・リスクファクター ~半導体メーカーの業況、需要変動が大きいことなど

・アナリストの投資判断 ~株価は下げ止まったようにみえるが、マクロ経済の動向は要注視
 株価は、今年7月に6880円の年初来安値を付けたが、最近は8000円台で推移しており、下げ止まったようにみえる。業績面で先行き不透明感が強いが、年初からの値下がりでリスクは相当程度織り込んだ模様。当面は株式相場全体の値動きに準じたパフォーマンスを見込む。ただ株価面、業績面ともマクロ経済の影響を避けることはできない。米国金利の動向などについて、注視していく必要がある。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

谷林 正行

シニアアナリスト

民生エレクトロニクス、精密機器、総合重機セクター担当


【プロフィール】
東京大学工学部反応化学科卒、山一証券経済研究所入社、ベンチャーキャピタル、格付機関、IRコンサルティング会社を経て現在に至る。
新技術、テーマを中心としたレポート作成やベンチャー企業の将来性の判断、財務面を中心とした企業分析など、過去に携わった業務経験を活かし、様々な視点から対象企業を分析することを心掛けている。


日本証券アナリスト協会検定会員

日本証券アナリスト協会 ディスクロージャー研究会 電気・精密機器、機械専門部会 評価実施アナリスト


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