【日経QUICKニュース(NQN)】外国為替市場で日本の通貨当局と投機筋の攻防が続く。21日のニューヨークの取引時間帯(日本時間22日未明)には「財務省が円買い介入に動いた」と伝わった。21日のニューヨークの17時時点(1ドル=147円79銭近辺)を終値として円の高値(144円50銭近辺)からの下落幅をみると、3円29銭に広がった。大きくなるのは、例えば介入があった際、円が急騰した後で今度は円売り・ドル買いの勢いが強まって相場が急速に伸び悩んだのを示す。
いつ介入するか分からないので慎重に円売りを進めるが、財務省が実際に踏み切った直後は安心して円を売れる――という投機筋の姿が浮かび上がる。為替介入は「円の戻り売り(ドルの押し目買い)」の絶好の機会を投機筋に提供しているとの見方もできそうだ。9月後半以降では、財務省が介入実施を表明した9月22日の高値から終値までの下落幅(2円9銭)も大きかった。