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三井不動産(8801) 一部セグメント別で見直しも、中期的な利益成長を見込む予想を維持

QUICK企業価値研究所アナリスト 細貝広孝(2022/12/01)

・23/3期通期は賃貸事業の伸びなどで営業増益予想
 23/3期通期の連結業績に関して企業価値研究所では、セグメント別では一部見直したが、営業収益2兆2000億円(前期比5%増)、営業利益3000億円(同22%増)は前回予想(22年8月)を据え置いた。賃貸収益の伸びが利益をけん引するとみている。

・中期的にも過去最高益更新を見込む予想を維持
 続く24/3期、25/3期に関しても当研究所では、増収増益を見込んだ前回予想を維持する。国内外の賃貸収益拡大、高水準な物件売却の継続などで、中期的にも過去最高益の更新が続くとみている。

・上期は国内外の賃貸収益拡大などで営業3割増益
 23/3期上期の連結業績は、営業収益が前年同期比6%増の1兆570億円、営業利益が同30%増の1315億円に。全セグメントで営業増益もしくは営業損益が改善した。海外大型オフィスの稼働に加え、国内賃貸収益の堅調推移、国内外の物件売却益拡大も寄与した。

・リスクファクター ~金利、土地価格、建築費の上昇

・アナリストの投資判断 ~中期的な利益成長で株価に上値余地
 株価は15年8月に3879.0円の高値をつけたあと、株式相場全体の動きを背景に下落。3000円近辺で上値の重い展開が続き、新型コロナ影響で同社の株価は20年3月に1538.0円の安値を付けた。その後は戻り基調になり、利益成長への期待感もあって22年6月には戻り高値の3023.0円をつけたが、再度3000円近辺に抑えられ、足元は2000円台後半で推移している。当研究所では中期的な利益成長を予想している。当研究所の想定のように利益成長が継続すれば、株価もこれを織り込んで上値を切り上げる公算が大きいと考える。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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