【NQNニューヨーク=松本清一郎】9日の米株市場で値動きが目立った銘柄は以下の通り。△は上昇、▲は下落。
◎不動産情報のジロー(Z) △8.0%
バンク・オブ・アメリカが9日、投資判断を「売り」から「買い」に2段階引き上げた。目標株価は22ドルから42ドルに上方修正した。前週末終値を17%上回る。不動産市場は今年の早い段階で底入れし、2024年にかけて2桁の成長が見込めるとの確信が高まったという。独自の営業戦略が市場シェアの拡大につながるとも指摘した。
◎電気自動車のテスラ(TSLA) △5.9%
テスラは6日、日本と中国で値下げしたと6日発表した。中国は昨年10月に続く値下げとなり、販売回復に伴って納車の待ち時間が延びているとロイター通信が9日報じた。SUV「モデルY」の一部車種は納期が2~5週間と、6日時点と比べ1週間長くなった。シティグループは9日付リポートで、25日に予定する決算発表と3月1日の投資家向け会合が先行き不透明感の低下につながる可能性があると指摘した。
◎スポーツ衣料のルルレモン・アスレティカ(LULU) ▲9.3%
会社が9日、2022年11月~23年1月期予想の売上高総利益率が前年同期比0.90~1.10ポイント低下すると発表した。従来は0.10~0.20ポイントの上昇を予想していた。書き入れ時である年末商戦期の採算悪化が懸念された。1株利益見通しは4.22~4.27ドルを見込み、レンジの上限でも市場予想(4.30ドル)を下回る。
◎百貨店のメーシーズ(M) ▲7.7%
22年11月~23年1月期の売上高が従来予想(81.6億~84.0億ドル)の下限から中央値の間になりそうだと6日夕に発表した。市場予想(83億ドル)を下回る。年末商戦のピークであるブラックフライデーとサイバーマンデーの販売は予想通りだったが、ピーク時以外の販売停滞が予想以上だったという。
◎バイオ製薬のリジェネロン・ファーマシューティカルズ(REGN) ▲7.7%
黄斑変性や黄斑浮腫などの眼科治療薬「アイリーア」の22年10~12月期の売上高が15億ドルだったと9日に発表した。市場予想(16.4億ドル)を下回った。抗がん剤などとして使われる「アバスチン」の「適応外使用への短期的なシフト」によって販売に悪影響が出たという。