【NQNニューヨーク=三輪恭久】19日の米株市場で値動きが目立った銘柄は以下の通り。△は上昇、▲は下落。
◎クラウド業務管理サービスのサービスナウ(NOW) △2.9%
バンク・オブ・アメリカが19日付で、最も買いを推奨する「トップピック」に指定した。販売パートナーへのヒアリングを基に、一貫して持続的な需要があり、健全な潜在需要があると分析。2022年10~12月期の受注残高が想定より伸びると予想する。中期的にも厳しい経済環境でも業界で最上位の成長を実現するとみていた。
◎独バイオ製薬のキュアバク(CVAC) △9.2%
UBSが19日付で、投資判断を「中立」から「買い」、目標株価を8ドルから18ドルに引き上げた。新型コロナウイルスとインフルエンザのメッセンジャーRNAワクチンの第1相治験で良好な予備的結果が出たと6日に発表したことに対し、担当アナリストは「競合他社に比べ潜在的に競争力のあるプラットフォームを持っている可能性がある」と指摘。株価にも上振れ余地があるとみていた。
◎たばこのフィリップ・モリス・インターナショナル(PM) △1.9%
ジェフリーズが19日付で投資判断を「中立」から「買い」、目標株価を86ドルから118ドルにそれぞれ引き上げた。無煙タバコ大手のスウェディッシュマッチ買収で米国の販売網を確保。リスク低減型の製品へのシフトが進む中で、米国事業がなかったフィリップ・モリスには追い風となると指摘した。
◎ネット証券のチャールズ・シュワブ(SCHW) ▲6.2%
バンク・オブ・アメリカが19日付で投資判断を「買い」から「売り」に2段階下げた。目標株価も92ドルから75ドルに下方修正した。担当アナリストは金利が上昇するなかで顧客が銀行預金などに資金を振り向け、収益が伸び悩むと指摘。米連邦準備理事会(FRB)による利上げ休止で、短期金利上昇による恩恵も受けにくくなるとみていた。
◎日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(PG) ▲2.7%
19日朝に発表した2022年10~12月期決算は、売上高が前年同期比1%減の207億7300万ドルと、QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(207億3000万ドル)とほぼ一致した。同時に発表した23年6月期通期の売上高は前期比1%減から横ばいの見込み。従来予想(1~3%減)を上方修正したものの、市場予想の0.2%増を下回った。景気の減速やコスト高などが逆風になるという。
◎保険のオールステート(ALL) ▲5.9%
18日に発表した2022年10~12月期の決算速報では、調整後の最終損益が3億3500万ドルから3億8500万ドルの赤字だった。昨年12月に米国を襲った大寒波に伴う災害損失が膨らむことなどが響いた。