【日経QUICKニュース(NQN)】北陸電が前週末比59円(10.9%)高の599円まで上昇し、2022年3月8日に付けた昨年来高値に並んだ。原子力規制委員会は3日、北陸電力が再稼働をめざす志賀原子力発電所2号機(石川県)の審査会合で、原子炉建屋の直下を走る複数の断層が「活断層ではない」とする同社の主張をおおむね認めた。今後の審査次第で再稼働につながる可能性があり、コスト削減につながるとの期待から買いを集めている。
原子力規制委は2016年の有識者会合の評価書では、志賀原発の敷地内の活断層を「否定できない」としていた。北陸電は日経QUICKニュースの取材に対して「志賀原発の近くに住む方々の安心感につながる判断と考えている。再稼働に向けた大きな一歩」(広報関係者)と話した。一方で「津波対策の審査などが今後も予定されているため、現時点で再稼働の具体的な時期や業績への影響は答えられない」(同)としている。