【日経QUICKニュース(NQN)】セブン&アイ・ホールディングス(3382)は9日、2025年度の自己資本利益率(ROE)を11.5%以上とする中期経営計画を発表した。10%以上としていた従来計画から引き上げた。足元の業績好調を踏まえ、数値目標を見直す。海外のコンビニエンスストアの成長加速に加え、国内のコンビニ事業やイトーヨーカ堂を含む総合スーパー事業の収益性改善に取り組む。
EBITDA(利払い・税引き・償却前損益)は1.1兆円以上、金融事業を除くROIC(投下資本利益率)は8%以上と、ともに上方修正した。同計画を進めるための戦略委員会の設置に加え、井阪隆一社長が4月1日付で最高経営責任者(CEO)を務めることも明らかにした。
井阪隆一社長は同日に開いたグループ戦略説明会(電話会議)でイトーヨーカ堂を含む総合スーパー事業について「再成長を追求していく」と述べた。同日発表した中期経営計画ではアパレル事業からの完全撤退や首都圏店舗への注力を盛り込んだ。ヨーカ堂の店舗は新たに14店舗閉鎖することを決めた。