【日経QUICKニュース(NQN)】米連邦準備理事会(FRB)が今月21~22日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で決める利上げ幅を巡り、市場予想が揺れている。米金利先物の値動きから米金融政策を予想する「Fedウオッチ」によれば、「0.5%利上げ」予想の確率は日本時間10日昼前に6割を下回る場面があった。9日発表の新規失業保険申請件数の想定以上の増加や、米中堅金融SVBファイナンシャル・グループの財務不安を背景とする株価急落で、FRBの利上げ再加速観測の勢いが鈍った。
2月以降、じりじりと上昇していた「0.5%利上げ」の確率は、FRBのパウエル議長が米国時間7日の議会証言で「利上げペースを加速する用意がある」と述べたのをきっかけに、8日時点で8割近くまで上昇していた。パウエル氏は「データ次第で」と断っており、10日発表の2月の米雇用統計や14日発表の2月の米消費者物価指数(CPI)の結果によって利上げ幅予想はなお大きく動く可能性がある。