IHSマークイットが公表している5月のユーロ圏製造業購買担当景気指数(PMI、グラフ緑)は55.5と15カ月ぶりの低水準となった。市場予想の56.1も下回り、ユーロ売りの材料になった。
欧州の経済指標は軒並み市場予想を下回っており、シティグループが算出するエコノミック・サプライズ指数(グラフ青、経済指標の予想と実績のかい離を指数化したもので、実績が予想を上回れば上昇し、下回れば下落する)はマイナス圏に深く沈んだままだ。
ユーロ圏の景況感の改善には、しばらく時間がかかり、ECBの金融政策正常化の足かせになるかもしれない。(池谷信久)
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