25日の米国市場で米10年物国債の利回りから米物価連動債(TIPS)の利回りを差し引いた、市場の期待インフレ期待の度合を示す「ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)」が上昇した。QUICK FactSet Workstationによると、216.05bpsとなり、5月21日(216.61bps)以来、4カ月ぶりの高水準に達した。
米10年債利回りは一時3.11%まで上昇し、25~26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を前に4カ月ぶりの高水準となった。米調査会社コンファレンス・ボードが25日発表した9月の消費者信頼感指数が8月の134.7から138.4に上昇し、2000年9月以来18年ぶりの高水準を記録したことで債券が売られた。TIPS利回りも0.94%と5月17日以来の高水準だ。
原油相場の高止まりを受けて市場のインフレ期待も高まる状況となっている。原油先物の指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート、期近物)は前日比0.20ドル高の1バレル72.28ドルで取引を終えた。(片平正ニ、池谷信久)
※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。