QUICKは上場企業の2期先までの業績予想を算出するツール「QUICK Forecast企業業績」を利用して、東証業種分類による2019年3月期(今期)と20年3月期(来期)の予想を集計・分析した。対象日は第2四半期決算発表の集中期の終了後にあたる11月20日で、集中期直前の10月22日と比較した。
20日時点での今期の業績予想(金融を除く2232社ベース)は、売上高が前期比3.4%増、営業利益が4.2%増、純利益が1.6%増。10月22日と比べて、売上高で+0.5%、営業利益で▲1.5%、純利益は▲0.8%の変化となった。
営業利益の予想だけを取り出してみると、10月22日時点の5.7%増から、11月6日時点は4.8%増、13日時点では4.7%増、そして今回4.2%増で推移。決算発表を経るたびに減速感が強まってきたことが読み取れる。
営業利益で10月からの変化をみると、金融(銀行業、証券・商品先物取引業、保険業、その他金融業を含む)を除く29業種中、7業種が増額、21業種が減額となった。プラスの変化額が大きいのはJXTG(5020)などの石油・石炭製品や電気機器。一方、マイナスの変化額が大きい業種は輸送機器、鉄鋼などで、SUBARU(7270)、三井E&S(7003)や、JFEHD(5411)、日新製鋼(5413)などの影響を受けた。
10月時点から上方修正された銘柄数は326(全体の14.6%)、下方修正は477(同21.4%)だった。
■2019年3月期の業績予想
■今期営業利益予想の10月22日からの変化額ランキング
また、来期の業績予想(金融を除く全産業2232社ベース)については、売上高が今期予想比4%増、営業利益6.2%増、純利益が5.1%増。10月22日との比較では、売上高が▲0.0%、営業利益が▲0.3%、純利益が0.0%と、やや下振れ気味。国際帝石(1605)などの鉱業、パルプ・紙などが営業利益でプラス方向に変化した一方、マイナス方向に変化したのは鉄鋼、電気機器などだった。
■2020年3月期の業績予想
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※QUICK Forecastは全上場企業約3700社のうち、必要なデータがそろわない一部の銘柄を除き、ほぼすべての銘柄をカバーしている。決算や業績予想の修正などに対応し、タイムリーに予想値を算出することができる。現在はβ版として提供しており、サービス内容は適宜、改善・更新される。QUICKの情報端末の「ナレッジ特設サイト」ではこのほかさまざまな決算情報のコンテンツツールを提供している。