NQNニューヨーク=松本清一郎
7日の米国市場で相場が久しぶりの高値・安値を付ける「ぶり」値が相次いだ。ニューヨークの金先物は一時、6年4カ月ぶりの高値を付け、米30年物国債利回りは3年1カ月ぶりの低さとなり過去最低値に迫った。投資家のリスク回避姿勢が強まり、相対的に安全資産とされる金と米国債に資金が流入した。一方、高リスク資産は売り優勢となり、NY原油先物は一時7カ月ぶり安値、ダウ工業株30種平均は2カ月ぶりの安値まで下げる場面があった。
・NY金先物 1トロイオンス=1522.7ドル(2013年4月以来、6年4カ月ぶり高値)
・米30年物国債利回り 2.12%(2016年7月以来、3年1カ月ぶり低水準)※価格は上昇
・米10年物国債利回り 1.59%(2016年10月以来、2年10カ月ぶり低水準)※価格は上昇
・NY円 1ドル=105円50銭(2019年1月以来、7カ月ぶり円高水準)
・NY原油先物 1バレル=50.52ドル(2019年1月以来、7カ月ぶり安値)
・ダウ工業株30種平均 2万5440ドル39セント(2019年6月5日以来、2カ月ぶり安値)
■NY金は1500ドル台に
■債券も買われ長期金利は急降下
米国の10年半ぶりの利下げや、米政権の対中制裁関税「第4弾」を受けた米中対立の激化が背景にある。利下げ観測の強まりで米金利低下が加速。米中対立が世界経済の足を引っ張るとの懸念が投資家を萎縮させている。7日は自国経済を守るため新興国などの中央銀行が相次ぎ利下げに踏み切り、相場変動に拍車をかけた。
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