QUICKコメントチーム=松下隆介、写真=Win McNamee/Getty Images
米調査会社のエバコアISIは15日付で、機関投資家を対象に実施した2020年の米大統領選に関するアンケートの結果をリポートにまとめた。
民主党の候補者について、回答した投資家の7割はエリザベス・ウォーレン氏が選ばれるとの見方を示した。ジョー・バイデン氏が2位。それぞれの候補者が大統領選でトランプ氏に勝利した場合の株式市場への影響を聞いたところ、バイデン氏だった場合は、幅広い業種に恩恵があるとの見方が多かった。ウォーレン氏の場合は電気・ガスや生活必需品に集中する極端な結果となった。ただ、「打撃を受ける業種」を挙げてもらったところ、どの候補者でも大きな違いはなく金融、エネルギー、ヘルスケアなどに対してネガティブとの意見が多かった。
ウォーレン氏は、医療保険制度改革で公的保険への全面移行を打ち出したり、富裕層への課税強化やハイテク大手「GAFA」の解体を主張したりするなど、急進的な経済政策が売り物。今回の調査結果からも、ウォール街のウォーレン氏に対する警戒感の強まりが浮き彫りになったといえそうだ。
QUICK Market Eyes®はトレーダーやディーラー、運用担当者の皆さまに向けたQUICK独自のマーケット・コメントサービスです。日米の個別株から債券を含めた先物市場まで幅広くカバー。証券会社や機関投資家など運用・調査の現場への取材を通じて得た専門性の高い金融情報を提供します。