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米国債、壊れかける市場機能 30年実質金利までマイナス 深まるコロナパニック

日経QUICKニュース(NQN)=神能淳志

米長期金利が下げ止まらない。指標となる米10年物国債の利回りは日本時間6日の時間外取引で0.8%程度まで低下(価格は上昇)し、過去最低水準となった。新型コロナウイルスの感染拡大で投資家心理が冷え込み、米国では30年物の物価連動債(インフレ連動債)の利回りがマイナスとなる異例の事態まで発生した。

物価連動債で異例の事態が進行中

30年物の米物価連動債が示す実質金利は5日、初めてマイナス圏に沈んだ。市場関係者によると、4日に0.06%程度だった実質利回りは5日にマイナス圏に入った後、日本時間6日にはマイナス0.1%台まで低下する場面があったという。

物価連動債は固定利付債と違って、インフレになれば償還額と利子が増える仕組みだ。そのため、物価連動債を償還まで保有して得られる利回りは物価上昇による目減り分を除いた実質的な利回りとされ、リスクプレミアムを除けば名目金利から期待インフレ率を差し引いた値とおおむね等しくなる。

市場が中央銀行の政策対応余地を試す展開

みずほ証券の上家秀裕債券ストラテジストは「人々の30年後の見通しが新型コロナのような一時的な要因で大きく変わるとは考えにくい」と指摘。期待インフレ率を示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)が低下基調で実質金利を押し上げる要因となるはずだが、「名目利回りの米国債への買いが止まらず実質金利を押し下げている。市場機能が壊れ気味になっていることを示しているのではないか」という。

新型コロナの感染拡大で世界的に株安の連鎖が止まらない。そんな状況での超長期の米実質金利マイナス化は「低成長・低インフレに米連邦準備理事会(FRB)など世界の中央銀行がどこまで対応できるかを市場参加者が試し始めている」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の井上健太シニア債券ストラテジスト)との指摘もある。

今月の通常FOMCでの追加利下げも織り込む

実際、米金利先物から市場の利下げ予想の確率を算出する「Fedウオッチ」をみると、日本時間6日時点で市場参加者は17~18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.50%を超える追加利下げを織り込んだ。さらに4月会合では政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0~0.25%とする確率は約12%と、事実上のゼロ金利政策に戻る可能性も視野に入れ始めている。

新型コロナの感染拡大は利下げなど金融政策では解決できず、政治的な課題だ。「金融政策にできるのは投資家心理を落ち着かせ、政府が対応するまでの『時間稼ぎ』だけ。投資家は中銀の対応が後手に回るリスクをおそれている」(三菱モルガンの井上氏)。国内の債券市場でも5日の30年物国債入札が投資家の高い需要を示す「順調」な結果となるなど利回り追求の動きは止まる気配がない。新型コロナは「債券バブル」という市場のきしみを浮き彫りにしている。

※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

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日経QUICKニュース(NQN)神能淳志


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