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新型コロナウイルスの問題は先行きが見通せない。ストラテジストの日本株相場の見通しもまちまちだが、足元では年末の日経平均予想の下方修正がじわり増加ている。
■時を置かずに下方修正
ゴールドマン・サックス証券は11日付リポートで日本株の目標を下方修正した。３日には12月先のＴＯＰＩＸ予想を従来の1800ポイントから1700ポイントに、日経平均株価予想を従来の２万5000円から２万3500円引き下げたが、そこからさらに引き下げた。
ＴＯＰＩＸの３月・６月・１２月の目標を従来の1550・1650・1700ポイントから1300・1400・1600ポイントに引き下げた
日経平均については、３月は１万8000円、６月は１万9000円、12月は２万2000円として、３月はおよそ８％のダウンサイドを見込み、12月は14％アップサイドを見込んでいるという。
原油価格の急落、新型コロナウイルスの最終需要への負の影響が大きいこと、世界的な金利低下、円高リスクを考慮すると、20年のＥＰＳを従来プラス６％から３％低下すると予想した。ドル円は103円と見込んだ。
日銀については「最近の調整局面では、日銀はすでにＥＴＦ買い入れ額を過去最高の1010億円に引き上げており、今後も主要な需要源であり続けるだろう」と指摘した。また自社株買いについては、「今年に入って前年比で減少しているが、20年には企業が最大の株式購入者になると予想している」との見解を示した。
■オリンピック中止なら１万5000円台も
みずほ証券は先行する形で6日に2020年度末の日経平均株価の水準を再び引き下げて２万20000円とした。同証券は新型コロナウイルスが2003年の重症急性呼吸器症候群（ＳＡＲＳ）ではなく、11年の東日本大震災に似ていると指摘する。震災の際と同様、生産活動が３カ月程度停止になることを前提に経常利益の予想値を下方修正した。
このメインシナリオに対して、ウイルス終息に時間を要し、東京オリンピックが中止・延期されるといったリスクシナリオの場合、日経平均のフェアバリューは１万5000～１万6000円と試算している。
野村証券は日経平均の見通しを２万3000円へ下方修正した。新型肺炎の影響により中国における都市封鎖が続いているほか、国内でも経済活動自粛の発生や急速な円高や原油安を反映させた。
従来は、20年４～６月期以降の企業業績が中国の生産回復とともに持ち直すことや、世界的な低金利が市場心理を下支えすることを想定し、年末に向けて騰勢を強め、２万5000円に達すると予想していた。
ただ、方三菱ＵＦＪモルガンスタンレー証券とＳＭＢＣ日興証券は２万5000円に据え置いている。
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