楽天証券が個人投資家を対象に実施したアンケート調査によると、節税できるNISA(少額投資非課税制度)を利用している人の割合が2019年の5割超から20年に7割超へ急増した。調査期間は5月25~27日で、5000人を超える個人投資家から回答を得た。
20年に一般NISAまたはつみたてNISA(積み立て型の少額投資非課税制度)を利用していると答えた人の割合は、合計で71.6%。19年に利用していた割合の54.6%を大きく上回った。回答の内訳を見ると、19年には「どちらもやっていなかった」が45.4%で最も多かったが、20年には「NISAをしている」が45.5%で最大になった。伸びが高かったのは「つみたてNISAをしている」の割合で、20年は26.1%と前年比で10.7ポイント上昇した。
「自分で投資タイミングを決めるのと、毎月決まった日に一定額をつみたてるのとどちらがお好きですか」という質問では、半数以上が自分で投資タイミングを決める一括投資の方がよいと回答した。一括投資に肯定的な意見として「他人任せより自己判断のほうが納得できる」や、「安いタイミングで一気に買いたい」、「投資の楽しみが増す」などが挙がった。
「つみたて投資の方がよい」の回答も3割近くあり、その理由としては「ドルコスト平均法の実践」や「手間が省けるから」、「タイミングの見極めができない」、「長期投資の方が心穏やかに過ごせる」などが並んだ。
投資手法について「どちらでもない、わからない」と答えた層では、「どちらがよいのか迷っている」、「始めたばかりでわからない」という意見がある一方、「それぞれ一長一短あって、併用したほうがよい」、「定期的に購入しつつ、安いタイミングでも一括で購入したい」など柔軟に使い分けている人の意見も寄せられた。(QUICK資産運用研究所=西本ゆき)