フィデリティ投信が運用する「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」(32315984)は22日の決算で、1万口あたりの分配金を前月の30円から20円に引き下げた。2017年11月以来の引き下げで、02年12月に分配金の払い出しを始めてから最低水準となった。
同ファンドは98年4月に設定した、運用実績20年を超える長寿ファンドで、主に米ドル建ての低格付け社債(ハイイールド社債)に投資する毎月分配型。
22日時点の純資産総額(残高)は5318億円で、国内公募の追加型株式投信(ETF除く)で6番目に大きい。年初からの資金流出額は10億円ほどだが、運用益の減少などにより、残高は年初来で750億円減った。同日時点の年初来リターン(分配金再投資ベース)は5.8%のマイナスだった。
フィデリティ投信は今回の分配金引き下げについて、「安定した収益分配の継続と、中長期的な基準価額の上昇を目指すため」とした。
(QUICK資産運用研究所=西本ゆき)