安倍晋三首相が突然の退陣を表明してから4日で1週間になる。実質的に次の首相を選ぶことになる自民党総裁選への候補者が出そろった。その中で最有力候補とされるのが菅義偉官房長官だ。同氏は長く官房長官を務め「令和おじさん」としても国民に広く認知されるに至った。内閣の顔ともいえる「ポスト菅」はどうなるか。市場ではそんな早読みに関心が移りつつある。
■次の官房長官候補は
出馬会見で「安倍政権を継承し、前に進める」と語った菅氏なら、市場関係者の間では、内閣の布陣はそう大きく変えないだろうとの見方が多い。骨格は維持し、新型コロナウイルス感染症への対策にまい進する――。その中で、派閥に属さない菅氏がスポークスマンである次の官房長官に誰を選ぶかに関心が高い。1日2回の記者会見をこなし、国民からの注目も集めやすいポストだけに、自民党内の各派閥からの視線も熱いとされる。
次期官房長官の候補として複数の市場関係者が挙げたのは、菅氏と同じく神奈川県選出の河野太郎防衛相だ。総裁選への立候補を模索していたにも関わらず出馬を見送ったことも踏まえ「彼こそいいポジションが与えられるのでは」(国内証券)などといった声がある。知名度の高さや次世代を担うなどの側面から、小泉進次郎環境相を官房副長官に置く「KKコンビ」を予想する声もある。
このほか無派閥の梶山弘志経済産業相のほか、新型コロナウイルス対策を担当する西村康稔経済財政再生相などが次期官房長官の候補かと推測する声もあった。
次期官房長官の予想とともにくすぶるのが、早期の衆院解散・総選挙を懸念する声だ。足元で新型コロナの新規陽性者の増加数が次第に落ち着きをみせるなか「10~11月など、年内の解散を想定している」(外資系証券)との声は少なくない。「次の政権が短命か長期になるのかは、まず組閣の顔ぶれをみてから判断したい」(国内運用会社)。総裁選に向けた政策論争はもとより、次期官房長官への関心もいつになく高まりそうだ。〔日経QUICKニュース(NQN)〕