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米大統領選の終盤情勢 バイデン氏優位続く、上院は真っ二つの可能性も

記事公開日 2020/11/2 12:00 最終更新日 2020/11/2 12:00 米大統領選 NQNセレクト

トランプ・ペンス・バイデン・ハリス

米大統領選が11月3日に迫った。全国ベースの支持率では民主党のバイデン前副大統領が優勢を維持するが、フロリダなど激戦州ではトランプ米大統領が追い上げており、接戦となる可能性もある。議会上院選では複数の共和党現職が苦戦しており、過半数維持がやや厳しい情勢となっている。

米政治情報サイト、リアル・クリア・ポリティクス(RCP)の集計では、11月1日時点の支持率はバイデン氏51.1%、トランプ氏43.9%で差は7.2ポイントだ。10ポイントを超えていた10月中旬に比べると差は縮まったが、数字上はトランプ氏が逆転勝利するのは困難な情勢だ。2016年の大統領選では同氏が最後の追い上げで勝利したが、同じ時期の民主党候補のクリントン氏のリードは2ポイントほどと小さかった。

■やはりカギ握る激戦州

もっとも、勝敗を占うのに重要なのは全国ベースではなく「激戦州」の動向だ。大統領選は各州に割り振られた選挙人の獲得数で争う。選挙人の総数は538人で、過半数の270人を獲得すれば当選となる。RCPの集計では、現時点で獲得が確実視される選挙人数はバイデン氏216人、トランプ氏125人。行方が定まっていない残りの197人を抱えるのが激戦州だ。

代表的な激戦州はテキサス、フロリダ、ペンシルベニア、オハイオ、ジョージア、ノースカロライナ、アリゾナだ。

激戦州で最大のテキサスの支持率はトランプ氏が2.3ポイントリードしている。ただ、同州は共和党が長年地盤としてきただけにトランプ氏が勝利しても驚きはない。一方、ペンシルベニアはバイデン氏が4.3ポイントリードし、優位に戦いを進めている。

ほかの激戦州では両氏の差は極めて小さい。バイデン氏のリードはフロリダとジョージアは0.8ポイント、ノースカロライナは0.3ポイント、オハイオは0.2ポイントしかない。トランプ氏がこれらにすべて勝利し、可能性は低いがペンシルベニアでも逆転できれば、互角の勝負に持ち込める。反対に選挙人が多いフロリダやノースカロライナをトランプ氏が落とせば、バイデン氏が大勝する可能性もある。

■議会選の焦点は上院の民主奪還

大統領選と並んで注目されるのが上院選だ。100議席のうち35議席が改選対象となる。現在の勢力は共和党53、民主党47。民主党が議席を伸ばし、過半数を奪還できるかが焦点だ。

RCPの集計では現時点の上院の議席数予想は共和党46、民主党45、激戦9となっている。激戦9議席の現職は共和党が7人、民主党が2人だ。メーン、アリゾナ、ノースカロライナの3州では共和党現職が劣勢に立たされており、仮にこの3州で民主党候補が勝利すれば50議席ずつで上院が真っ二つになる。

435議席すべてが改選対象となる下院選の議席数予想は民主党214、共和党182、激戦39。共和党は激戦の39議席のうち36議席を取らないと民主党を逆転できないため、同党が過半数を維持する公算が大きい。

■主な激戦州の支持率(カッコ内は選挙人数)

  バイデン氏 トランプ氏
◎テキサス(38人)  45.7 48.0
 共和党の牙城だが、ヒスパニックの増加や若年層の人口流入で近年は接戦
◎フロリダ(29人)  48.3 47.5
 選挙人が多く結果を左右する最重要州。大統領選は毎回僅差に
◎ペンシルベニア(20人)  49.6 45.3
 選挙人が多く、トランプ氏再選に重要な州。前回は同氏が0.7%差で薄氷の勝利
◎オハイオ(18人)  46.6 46.4
 都市部でバイデン氏が支持を広げ接戦。同州を取った候補は大統領選で戦後17勝1敗
◎ジョージア(16人)  48.0 47.2
 伝統的な共和党の牙城。人口の黒人比率は全米でもトップクラス
◎ミシガン(16人)  50.4 44.3
 伝統的に民主党が強いが、16年はトランプ氏が勝利。自動車産業が集積し労組票多い
◎ノースカロライナ(15人)  47.8 47.5
 1980年以降は2008年を除き共和党候補が勝利。黒人人口比率は約20%と高い
◎アリゾナ(11人)  47.6 46.5
 共和党の地盤だったが若年層の流入で変化。民主党候補が勝てば24年ぶり
◎ミネソタ(10人)  48.0 43.3
 民主党の牙城で前回もクリントン氏が勝利。トランプ陣営は資金を重点的に投入
◎ウィスコンシン(10人)  50.7 44.1
 前回はトランプ氏が勝利も、伝統的に民主党強い。感染急拡大で新型コロナ対策が争点
◎アイオワ(6人)  45.8 46.5
 2016年はトランプ氏が勝利。バイデン氏は10月末に2月以来となる現地入りで支持訴え
◎ネバダ(6人)  48.6 45.0
 新型コロナまん延の観光業への影響大きい。終盤で共和党が期日前投票伸ばす

(注)出所はRCP。11月1日時点。単位は%

〔NQNニューヨーク=古江敦子、岩本貴子〕

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著者名

NQNニューヨーク 岩本 貴子

著者名

日経QUICKニュース(NQN) 古江 敦子


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