欧州で新型コロナウイルスの感染が再拡大し、景気が「W字型」に落ち込む懸念が高まっている。QUICKと日経ヴェリタスが外為市場関係者を対象に実施した11月の共同調査で、10~12月期のユーロ圏の実質域内総生産(GDP)の水準を年率換算で予想してもらったところ、「1ケタのマイナス成長」との回答が70%と最も多かった。「2ケタのマイナス」(19%)を合わせると、9割弱が欧州経済の2四半期ぶりの縮小を予想している。
厳しい経済状況を受けて、欧州中央銀行(ECB)は12月に金融緩和に動くとみられている。調査ではユーロやポンドなど欧州通貨が下落するとの見方が多かった。
欧州は新規感染者数が増加して、ドイツやフランスなど主要国で再びロックダウン(都市封鎖)が広がっている。みずほ銀行の唐鎌大輔氏は「感染拡大が続けばクリスマスシーズンの個人消費に水を差しかねない」と指摘する。
ECBは12月10日に予定する理事会で景気の下支えに動くとみられる。次の一手を聞く質問では、国債などを買い入れる「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の拡大や延長」(73%)など量的緩和策を予想する回答が目立った。
こうした見通しから年末に向けたユーロ・ポンド相場予想では現在に比べ小幅な下落を見込む声が多かった。ユーロは「121~124円」の回答が最多となり、ポンドは「130~135円」と「135~140円」との見方が同率でトップとなった。
調査は9~11日に実施し、76人が回答した。
※QUICKでは株式、債券、外為の市場関係者を対象に、景気や相場動向についての月次アンケートを実施しています。それぞれの調査結果の詳細は、QUICKの様々な金融情報端末・サービスで公表しています。