日経平均株価が3万円の大台に乗せるのはいつ頃か。QUICKが市場関係者127人に聞いたところ、来年度末(2022年3月)までと予想する人が半数を超えた。日本株は来年以降も上値を試す展開が続くとの見方が多く、1990年8月以来の3万円台を期待する声が増えている。
日経平均が3万円台を回復するのはいつ頃になるか予想してもらったところ、最も多い回答は「来年度末(2022年3月)」の29%で、本年度内や来年夏ごろと言った2021年中と答えた人は合わせて23%だった。「再来年度末(2023年3月)」と「3年以上かかる」が同率でそれぞれ20%を占めた。
日経平均がさらに上昇するための条件を聞いた質問では「デジタル化などイノベーションを通じた生産性向上」と「新型コロナウイルスの克服」を選ぶ人が多かった。「金融緩和の継続」や「株式の継続的な買い手の増加」の回答率も高く、「流動性相場が続く限り下値は限定的」(投信投資顧問)との声もあった。
QUICKの月次調査<株式>で毎月聞いている月末の終値予想は2万6532円(平均値)で、1994年4月の調査開始以降で最も高い予想となった。1番注目する株価の変動要因は、前月と変わらず「景気・企業業績」だった。米大統領選でバイデン前副大統領が当選を確実にしており、「政治・外交」と答えた人は前月の28%から7%に低下した。
調査は国内機関投資家の運用担当者など216人を対象に実施し130人が回答した。調査期間は12月1~3日。
※QUICKでは株式、債券、外為の市場関係者を対象に、景気や相場動向についての月次アンケートを実施しています。それぞれの調査結果の詳細は、QUICKの様々な金融情報端末・サービスで公表しています。