「ひふみ投信」などを運用するレオス・キャピタルワークスが商品ラインアップの拡充に動く。現在運用中の複数の株式ファンドに加え、債券も含めて分散投資するバランス型などの新商品を投入する。9日に債券運用体制の新設と商品拡充計画を発表した。
レオスによると株式と債券の運用を組み合わせ、顧客のリスク許容度やライフステージに合ったバランス型商品を複数加える方針。価格変動が大きい株式ファンドだけの品ぞろえでは、顧客ごとの運用ニーズに対応しきれないと判断した。
新しい商品の追加に向けて運用体制も見直す。債券運用は2021年3月ごろを目標に開始する。日本を含む世界の公社債に投資し、「安定的な収益を確保しながらふやす」運用をめざす。新設する債券戦略部の部長には、JPモルガン証券などの債券部門で23年間にわたり実績を積んだ福室光生氏を迎える。
9日のリリースでは「資産運用会社として単に金融商品を販売するだけではなく、お客様が夢や希望をもってあゆんでいく力になりたい」とコメント。「少しでも多くのお客様のご要望や不安に応えることこそが社会貢献につながり、ひいては地域や日本を根っこから元気にすることにつながる」との考えを表明した。
同社が運用する国内公募投信は現在5本あり、純資産総額(残高)の合計は9日時点で7346億円。主に国内株式に投資する3ファンド(マザーファンドは同じ)と、海外株式に投資する2ファンド(同)を運用している。
(QUICK資産運用研究所=西本ゆき、西田玲子)