日興アセットマネジメントが運用する「グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型)」の純資産総額(残高)が3000億円を下回った。10日の残高は2991億円。3000億円を割り込むのは、2019年11月25日以来およそ1年ぶりとなる。
同ファンドは国内外の株式と不動産投資信託(REIT)および債券。国内の株式と国内外の債券部分に先物取引を使い、投資額が純資産総額の3倍相当となるように運用する。10月末時点の月次レポートでは株式に61.0%、REITに39.9%、債券に203.1%投資している。2018年10月に運用を始めた後は運用の好調と堅調な資金流入が続き、20年2月には約4400億円まで残高が増加した。
しかし、その後のコロナショックで基準価額が急落。2月に付けた最高値(1万3604円)から3月中旬には8500円台まで下落した。5月から月間ベースで資金流出に転じ、12月10日時点で年初から687億円(推計値)が流出している。3月以降の基準価額は回復傾向にあり、同日時点の年初来リターンは4.0%のプラスだった。設定来では32.8%のプラス。
同ファンドの「隔月分配型」の10日時点の残高は1690億円で、こちらも減少傾向にある。年初からの資金流出額は184億円。直近の決算日(11月24日)には1万口あたり118円を払い出した。
(QUICK資産運用研究所=西本ゆき)