国内公募投資信託で新たな「1兆円ファンド」が誕生した。日興アセットマネジメントが運用する「グローバル・プロスペクティブ・ファンド<愛称:イノベーティブ・フューチャー>」の純資産総額(残高)が26日に1兆34億円となり、初めて1兆円の節目を突破した。2020年11月20日に「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」が大台を割り込んで以来の「1兆円ファンド」となる。
「イノベーティブ・フューチャー」は今月8日に9000億円を突破したばかりで、わずか2週間ほどで1000億円を積み増した。運用益の増加と資金流入が残高拡大につながり、15日には「グロイン」を抜き国内公募の追加型株式投信(ETFを除く)で最大規模になった。販売会社はみずほ証券とみずほ銀行の2社。
同ファンドは世界の株式のうち、劇的な生産性向上や急激なコスト低下などの「破壊的イノベーション」を起こしうる企業に投資する。26日時点の昨年来リターンは165.7%のプラスだった。
20年12月末時点の月次レポートによると、投資先は米国78.8%、スイス5.9%と続き、組み入れ銘柄数は49。組み入れ1位は自動運転を手掛ける米テスラ(TSLA)、2位は米動画配信機器のロク(ROKU)、3位はスイスの遺伝子治療薬開発大手のクリスパー・セラピューティクス(CRSP)だった。