QUICK企業価値研究所アナリスト 谷林正行(2023/09/01)
・航空宇宙システムなどの伸びで来期以降は増益へ
企業価値研究所の24/3期の連結予想事業利益は820億円(前期比微減)。セグメント別では1Q実績で明暗が分かれ見直したが、連結全体では従来予想を据え置いた。前期との比較では二輪車などのパワースポーツ&エンジン(PS&E)での販管費増などで前期並みにとどまるとみている。来期以降は増額修正。トレンドとしては、航空宇宙システムの伸びなどで増益に向かうとみている。
・中国ビジネスで明暗分かれる
1Qはエネルギーソリューション&マリン(ES&M)において人民元安・ドル高が追い風となり造船を手掛ける中国の持分法適用関連会社の投資利益が増加する一方、精密機械・ロボットでは中国機器の低迷で建設機械向け油圧機器や産業機器向けロボットが落ち込んだ。
・24/3期1Qの事業利益は前年同期比2.2倍
24/3期1Qの連結事業利益は103億円(前年同期比2.2倍)となった。精密機械・ロボットを除いて主要セグメントいずれも損益が改善した。
・リスクファクター ~カントリーリスク、為替レートの変動、各種規制、賠償請求の協議の動向など
・アナリストの投資判断 ~連結全体の進捗は順調だが、当面は株式相場全体に準じたパフォーマンスへ
当研究所では当面の株価について、概ね株式相場全体の値動きに準じたパフォーマンスを見込んでいる。1Q実績は連結全体としては大幅な増益で順調な進捗が確認されたが、精密機械・ロボットで損失を計上するなど想定外に悪化した部分がみえたため。同社がプロジェクトに参画している航空エンジンPW1100G-JMの不具合も、詳細がみえてくるまでは上値を重くする要因になると考えられる。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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