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IHI(7013) 事業領域説明会を開催。会社側は航空・宇宙・防衛で多額の損失計上の可能性を認める

QUICK企業価値研究所アナリスト 谷林正行(2023/09/21)

・検査期間は当初の見通しよりも長期化
 会社側は9月20日に事業領域説明会を開催し、航空・宇宙・防衛において、9月11日に同社が参画している航空エンジンPW1100G-JMプログラムに関してRTX社(同プログラムで中心的な役割を担うプラットアンドホイットニーの親会社)が多額の損失を計上する可能性があると公表した件について言及した。IHIも1000億円を超える損失を計上する可能性があることについて否定しなかった。IHIは2Q決算発表までには業績への影響額を算出し、公表したいとしている。

・当研究所の業績予想は暫定的に据え置く
 企業価値研究所では、PW1100G-JMの損失額が判明しない状況下、暫定的に業績予想を据え置く。24/3期の営業利益は930億円(前期比13%増)。来期以降も増益が続くとみている。

・24/3期1Qは営業18%増益
 24/3期1Qの連結営業利益は89億円(前年同期比18%増)だった。

・リスクファクター ~想定外のコスト発生、財務リスク、為替変動等

・アナリストの投資判断 ~PW1100G-JMの損失額が不透明な状況下、当面は慎重にみるべきだろう
 当研究所では今後の株価について、PW1100G-JMによる損失額のメドがつかない状況下、合理的に妥当な水準を判断することが難しく、不安定な値動きが続く可能性があるとみている。当面は慎重にみるべきだろう。会社側が2Q決算発表までには影響額を公表したいとしており、これをみたうえで改めて判断したい。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

谷林 正行

シニアアナリスト

民生エレクトロニクス、精密機器、総合重機セクター担当


【プロフィール】
東京大学工学部反応化学科卒、山一証券経済研究所入社、ベンチャーキャピタル、格付機関、IRコンサルティング会社を経て現在に至る。
新技術、テーマを中心としたレポート作成やベンチャー企業の将来性の判断、財務面を中心とした企業分析など、過去に携わった業務経験を活かし、様々な視点から対象企業を分析することを心掛けている。


日本証券アナリスト協会検定会員

日本証券アナリスト協会 ディスクロージャー研究会 電気・精密機器、機械専門部会 評価実施アナリスト


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