米国市場で長短金利の差(スプレッド)の縮小傾向が続いている。28日は10年物と2年物の金利のスプレッドが50ベーシスポイント(1ベーシスポイント=0.01%)を割り込み、2009年7月に始まった米景気の拡大局面で最も小さくなった。
一般的にスプレッドがマイナスへ転じた場合、景気後退(リセッション)入りのシグナルといわれる。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、過去にそうした傾向があることを踏まえ、「多くは単に物価上昇が制御できない状況になってFRBが引き締めをせざる得なくなり、それが景気後退をもたらした。現在はそのような状況にない。景気後退の可能性が通常より特に高いとは考えていない」と述べている。
(注)QUICK FactSet Workstationより作成
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