トランプ大統領は7日、ツイッターで欧米など6カ国とイランが結んだ核合意から離脱するかの判断を米東部時間8日午後2時(日本時間9日午前3時)に発表することを明らかにした。トランプ氏のツイートが出た後、マーケットでは原油価格が70ドルを割り込む中、主要指数も伸び悩む展開となった。
2015年の核合意は、イランが経済制裁の解除と引き換えに10~15年間のウラン濃縮活動制限などに同意したもの。トランプ大統領は合意がイランによる核開発制限の一部に期限を設け、弾道ミサイル開発にも制限がない点を問題視しているという。
国際情勢に詳しいユーラシア・グループのイアン・ブレマー社長は7日にツイッターで「もし、トランプ氏がイラン核合意から離脱するなら、米国の同盟国に対して最大の侮辱となるだろう。環太平洋経済連携協定(TPP)、地球温暖化対策の国際枠組みであるパリ協定、エルサレムへの米国大使館移設、また貿易紛争よりも大きな影響が出るだろう」と指摘した。別のツイートでは「米国の有権者にイランの核合意は影響がある、原油価格の下落によってだ」ともつぶやき、原油相場の影響を通じて米国にとってもメリットがあることを指摘していた。
ブレマー氏のツイッター
If Trump leaves Iran Deal, will be his biggest slap in the face to date to US allies.
More significant than TPP withdrawal, Paris withdrawal, Jerusalem decision, or “trade war.”
— ian bremmer (@ianbremmer) May 7, 2018
(片平正ニ)
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