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最長ブル相場vsドル安・金利低下 経済指標の下振れ続く米国の強弱感

「株式市場の歴史において最長のブル相場となった。アメリカおめでとう!」。こうツイートしたトランプ大統領はいつも以上にドヤ顔だったに違いない。これまでのS&P500の長期上昇相場は1990~2000年の3452日間。09年3月9日から続いたブル相場は22日で3453日となり、史上最長を更新した。

その一方で、この日の米国市場でドルの総合的な強さを示すドル指数(DXY)は5日続落し、0.13%安の95.09で終えた。一時は95の節目を割り込み、今月2日以来、半月ぶりの安値水準となった。

米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨(7月31日~8月1日開催分、ミニッツ)が公表され、その中で「利上げに向けて間もなくさらなる措置を取ることが適切になるだろう」との見解が示される一方、「貿易紛争によって経済成長に影響が出かねない」「広範囲の関税策によって家計の購買力が減る恐れがある」などとの意見もみられ、FOMCミニッツの発表後にNYダウやドル指数が軟調になる場面があった。

CMEグループのFedウォッチツールによれば9月FOMCでの利上げ織り込み度は96.0%となり、前日(93.6%)からやや上昇。米債市場では10年債が買われ、長期金利は2.819%と前日比0.011低下した。

★ドル指数(緑・左)と米10年債利回り(白・右)の年初来チャート

(QUICK FactSet Workstationより)

米経済指標の下振れが続くのも気になるところ。22日に発表された7月の中古住宅販売件数は534万戸(季節調整済み年率換算)となり、16年2月以来、2年5カ月ぶりの水準に減少した。減少は4カ月連続で、QUICK FactSet Workstationの市場予想540万5000戸も下回った。

市場予想との乖離の度合いを示すシティーグループのエコノミック・サプライズ指数はマイナス幅を拡大している。経済指標でポジティブサプライズよりもネガティブサプライズが増えていることも、長期金利が上がりにくい要因になっている。(片平正ニ、池谷信久)

※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。


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