株式相場の荒波は続いている。日経平均株価は10月26日の取引時間中に一時2万1000円を下回った。30日は4営業日ぶりに反発したが、2万1400円台の5日移動平均を超える水準を保てるかが短期では焦点になる。17~18日には上回ったもののすぐに押し戻された手強い抵抗帯だ。31日の株式相場は上昇しているが、短期下落トレンドが終わったかの判断はここになる。5日移動平均を超えた水準を保てば、2万2000円の回復まで節目が少なく、2万2700円台の75日移動平均と2万2500円近辺の200日移動平均を目指す流れに変わる。
<日経平均株価の推移>
(注)緑:5日移動平均線、赤:75日移動平均線、紫:200日移動平均線
一方で、年初来安値(2万0347円)を起点として10月2日高値(2万4448円)からの調整下限となる黄金比(0.618)を掛けた2534円押しは2万1651円。25日の世界株安で割り込んだため、年初来安値近くまで下げるリスクは残る。中期的には2016年6月安値1万4684円(24日)から緩慢に下値を切り上げているトレンドを継続するかがポイントだ。
長期チャートではリーマンショック後の戻り相場。2009年3月21日の安値7021円を起点にした上昇トレンドが続いている。2010年から12年にわたる調整期間を経て、ふたたび上向き基調を回復。15年の高値2万0952円(6月24日)に到達した。高値以降は16年に1万4864円(6月24日)の安値を付けたが、これを起点に右肩上がりの相場となっている。(今田 素直)
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