28日午前の東京株式市場で東レ(3402)が急落した。子会社で製品データを改ざんする不正があったと朝方に伝わったことが嫌気された。その後に東レは傘下の東レハイブリッドコードでデータを不正に書き換えていたと正式に発表した。
QUICK FactSet Workstationによると、東レの顧客の上位にはフランスのエンジン大手サフランや航空機大手の欧州エアバス、米ボーイングなどが名を連ねている。国内では自動車大手のホンダやトヨタが主要顧客だ。
【顧客上位5社(QUICK FactSet Workstationより)】
顧客をセクター別にみるとエレクトロニクス技術や装置産業、健康技術が上位に入る。
【セクター別の顧客上位(QUICK FactSet Workstationより)】
産業別では織物産業や電子部品がそれぞれ4%程度を占め、宇宙・防衛産業も3%程度。その他も12%程度を占めるなど、幅広い産業と取引のあることがうかがえる。
【産業別の顧客上位(QUICK FactSet Workstationより)】
国別の顧客では日本が11%程度でダントツ。台湾と米国が続き、3か国で2割強を占めている。
【国別の顧客上位(QUICK FactSet Workstationより)】
今回不正があったのはタイヤや自動車ホースなどに使われる繊維で、13社に対して事前に決めた規格に合わない製品をデータ改ざんのうえ出荷していた。会社側は「法令違反や製品安全上の問題のある案件は見つかっていない」としているが、今後の動向に関心が集まる。