QUICK資産運用研究所=小松めぐみ
クレジットカード大手のクレディセゾン(8253)は、カード決済や買い物などで貯めたポイントで株式や投資信託の積み立てができるサービス「セゾンポケット」を12日から開始する。スマートフォンを使って簡単な手続きで証券口座を開設できるようにするなど、資産運用に興味を持った人が実際に投資に踏み出す際のハードルを引き下げ、投資家の裾野拡大を狙う。
新たなサービスは、クレディセゾンとスマホ専用証券のスマートプラス(東京・千代田)が協業して開発した。セゾンカードとUCカードの会員が対象で、会員向けのアプリやインターネットサービスで口座を開設。株式は毎月5000円から5万円の間で金額を指定し、その金額の範囲内で一株単位で積み立て投資ができる。毎月5000円を指定した場合、株価が1500円の銘柄なら3株(4500円分)がカード決済となる。投信は毎月1000円から積み立てが可能で、一括購入にも対応する。
投資できる金融商品は、株式が国内に上場する133銘柄(うち3銘柄はETF=上場投信)、投信はセゾン投信が運用する「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」(96311073)と「セゾン資産形成の達人ファンド」(96312073)の2本。提供する投信は積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)対象の商品で、同時につみたてNISA口座の申し込みもできる。
カード決済で積み立て投資をすれば、ポイントが貯まる仕組みも用意した。6回積み立てをすると、その合計金額に応じて、5000円ごとに「永久不滅ポイント」を1ポイント付与する。
カード決済やポイントを用いた投資サービスは楽天証券が先行しており、着実に新規口座の呼び込みにつながっている。セゾンのポイント運用の利用者は現在、約50万人。セゾンポケットは早期に50万人の利用者を見込み、ゆくゆくは100万人の突破を目指すという。