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国際金融都市・TOKYO、アジアNo.1の座を目指すために必要なこと

記事公開日 2020/3/25 13:38 最終更新日 2020/3/25 13:53 ESG FinCity.Tokyo SDGs 日本投資顧問業協会 金融庁

QUICK Money World=太田孝治、吉田晃宗

国際金融都市・Tokyo―かつてはアジアでNO.1の金融都市だった東京だが、シンガポールや香港など新興の都市にその座を奪われた。再びその座を取り戻すため、東京都を中心に官民連携で取り組みが始まっている。3月19日には都内で「FinCity Global Forum」(主催:一般社団法人 東京国際金融機構(FinCity.Tokyo)、共催:日本経済新聞社)が開催された。東京の魅力と課題について議論が交わされた。

■「悔しい思い」からの再起動

FinCity.Tokyoの中曽宏会長は、冒頭のあいさつで「国際金融都市・東京」構想の概要を説明。1990年代のバブル崩壊で不良債権が拡大し多くの金融機関が破綻するなかで「悔しい思いをした」と回顧した。リーマンショックを乗り越えて回復したものの、2019年の国際金融都市ランキングを引き合いに、「東京は、ニューヨーク、ロンドンはもとより、香港、シンガポール、上海にも抜かれ、6位に甘んじている」と現状を説明する一方、「ランキングに一喜一憂する必要もないが、東京は、国際金融センターとしての機能をより発揮する実力はある」とも指摘した。

こうした環境下で「国際金融都市・東京」構想を推進するための官民連携プロモーション組織として発足したのがFinCity.Tokyoだ。中曽会長は「現在は、東京都と東証の出向者など6名の小さな組織だが、大きな夢を抱いている」と述べた。また、過去の円国際化の取り組みなどとの違いとして、①英国が欧州離脱(Brexit)により、北米やアジアとの貿易・金融面の強化を目指している、②香港での民主運動により、香港所在の金融機関に将来の不安が高まってるーーという2点を指摘。「東京は安心してビジネスに取り組める環境が整っている。かつてない追い風が吹いている」と分析した。

今後の活動の方向性としては、「資産運用の高度化」「世界市場へのゲートウェイ」「金融機関インフラの連携」の3点を挙げ「東京の国際金融センター復活に向け、歩みを進めていきたい」と締めくくった。

■資産運用会社の問題点

講演では金融庁の遠藤俊英長官が登壇した。日本の資産運用業界、特に公募投信市場に対して「顧客の支持を十分に得られず、伸び悩んでいる」と指摘し、その構造的な要因として親会社が販売会社であることの副作用を挙げた。さらに資産運用会社の経営陣について「親会社から『必ずしも運用ビジネスに精通しているわけではない人』が選任される」という課題があると踏み込んだ。業務運営体制についても、欧米では運用会社としての方向性に見合った人材採用・管理や評価、報酬の体制があるが、日本では金融機関グループの一部の扱いである点にも言及。運用業界に変革を望む姿勢を示して見せた。

※金融庁の森長官(左)とFinCity.Tokyoの中曽会長(右)

※金融庁の遠藤長官(左)とFinCity.Tokyoの中曽会長(右)

■「リターンのないところにマネーは集まらず」

日本投資顧問業協会の大場昭義会長は、国際金融都市の中核が資産運用業になるとの認識を示した。その上で国際金融都市の条件として、1つ目に「情報が得られる場所というコンセプト」だという。情報とは、世界のどこからでもアクセスできる「データ」ではなく、「インフォメーション」と「インテリジェンス」であり、その集積地になれるかどうかが焦点になりうる。2つ目は「その地のマーケットからリターンが生まれるか」だ。リターンのないところに資金は集まらない。東京はこの2つの条件をいかにして具現化できるかが今後の課題と言える。

※日本投資顧問業協会の大場会長

「新興運用会社に対する振興策」を問われると大場氏は「多くの資産運用会社が参入するというのは業界として大歓迎。互いに切磋琢磨し、投資家のニーズに沿った商品開発を進めるのは重要なこと。ただし、運用会社はフィデュシャリーが前提なので、最低限、担保しないといけない課題がある。たとえば、コンプライアンスやガバナンス体制、スチュワードシップ活動のクオリティ。どうすれば投資家の期待に応えることになるのか、ベストプラクティスを提示していきたい」とした。

■カギ握るESGと個人投資家

長期的な投資テーマとして世界で脚光を浴びるのがESG(E=環境、S=ソーシャル、G=企業統治)。国際金融都市を目指すのであれば、ESGをテーマにしたマネーの取り込みも必須になる。日本の大手機関投資家の一角を占める日本生命保険を代表してパネルディスカッションに登場した戸田和秀取締役常務執行役員は「ダイベストメント(投資撤退)は問題の根本的な解決につながらない場合もある。企業に着実な改善を促していくということを考えるとエンゲージメントを中心に据えた方がいい」と話す。関連指数に投資する比率が過度に高まると、市場の効率性やガバナンス等への影響が出てくるといった課題も指摘し「アクティブで超過収益を稼げる運用者が増えることを期待」としていた。日本生命では国内株に関するでエンゲージメント専門の部署があり、10名が専従している。「コストがかかるがやる価値がある」(戸田氏)という。

日本の個人投資家の金融リテラシーは低いと言われて久しいが、マネックスグループの松本大・取締役会長兼代表執行役社長CEOは「リテラシーが高い」と異を唱える。過去のバブル時に家計はうまくリスク資産を売り抜けていたためだ。その上で今後の国際金融都市構想において「個人投資家がカギを握る。いかにインボルブ(巻き込む)できるかだ」としていた。

※FinCity.Tokyoのロゴ

※FinCity.Tokyoのロゴ

 


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