金融情報会社のQUICKは7月28日、2021年末に公表停止が見込まれるロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の後継指標として同社が算出している指標の名称を「東京ターム物リスク・フリー・レート(TORF、トーフ)」に決めたと発表した。QUICKは5月から「TORF」の参考値を週次で公表しており、20年秋には日次での公表に切り替える予定としている。
日銀が事務局を務める検討委員会は、複数の新たな金利指標と東京銀行間取引金利(TIBOR)をLIBORの後継指標と位置づけている。検討委員会が市場関係者などの意見を募った結果、複数の後継指標のうちターム物リスクフリーレート(RFR)が最も支持を集めた。検討委員会は2月にQUICKをターム物RFRの算出・公表主体に選定している。
検討委員会は後継指標について、契約上の参照を前提としない参考値を算出・公表する「フェーズ1」、円LIBORの代わりに契約での参照を前提とする確定値を算出・公表する「フェーズ2」と、段階的に対応を進める予定だ。QUICKは「LIBORからの円滑な移行に向けて幅広く利用してもらえるように取り組んでいく」としている。〔日経QUICKニュース(NQN)〕