金価格の高騰にともない、金で運用する投資信託の運用が好調だ。ニューヨーク金相場が今週、約9年ぶりに史上最高値を更新。国内で販売されている金関連の投信も、設定来高値を付けるファンドが相次いだ。
金に投資する国内公募追加型株式投信(ETF、ラップ専用除く)のうち、純資産総額上位5本の年初来リターン(7月28日時点)を調べたところ、どれも20%超のプラスだった。5本とも今週に入って、基準価額(分配金再投資ベース)がそれぞれの設定来高値を更新した。
純資産総額が最も大きい「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)」は、年初来リターンが26.1%だった。実質的に金の現物に投資し、米ドル建ての金価格に連動する。7月21日付の臨時レポートでは、今後の見通しについて「各国中央銀行はリーマンショックを上回るペースで金融緩和を実施しており、今後さらに金の相対価値が上昇する可能性がある」とした。
次に残高が大きい「三菱UFJ純金ファンド(愛称:ファインゴールド)」も年初来で26.6%上昇した。国内に保管される金の現物を裏付け資産とするETF(上場投資信託)に投資し、国内の取引所における金価格と同じ値動きを目指す。年初から100億円近い資金が流入している。
(QUICK資産運用研究所 竹川睦)