松井証券が個人型確定拠出年金(iDeCo、イデコ)向けの取り扱い商品を大幅拡充する。これまで12種類だったのを、10月18日から40種類(ターゲットイヤー型の投信11本と定期預金を含む)に増やす。同社によると、業界最多水準の品ぞろえとなる。
現在取り扱っているのは、低コストを前提に厳選した12種類(定期預金を含む)。どれにするか迷いがちな投資初心者にとっては選びやすい一方、顧客からはもっと幅広い商品を取り扱ってほしいという声もあり、今回の大幅拡充に踏み切った。
追加する商品は、低コストかつ長期での資産形成にふさわしいかどうかの目線で選んだ投資信託。業界最低水準の運用コストを目指す三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim」シリーズは、今回の拡充で13本全てをそろえた。また通常の投資信託の購入でも人気の高い「楽天・バンガード・ファンド」シリーズの「全世界株式」と「全米株式」をiDeCo対象商品として取り扱うのは、楽天証券に次いで2番目だという。
目標年に向けて運用資産の投資比率を自動的に変えていくターゲットイヤー型は、リタイアに向けて徐々に運用リスクを下げたい顧客の利便性に配慮して取り扱いを決めた。追加するのは、三菱UFJ国際投信の「三菱UFJ ターゲット・イヤー・ファンド」シリーズ7本と、SBIアセットマネジメントの「セレブライフ・ストーリー」シリーズ4本。投資初心者にはまだ馴染みの薄いターゲットイヤー型だが、今回のラインアップ拡充を機に認知度向上を図る。
松井証券が同社のiDeCoの特徴として挙げるのは、①運用管理手数料ゼロ②厳選した商品ラインアップ③専用ダイヤルでの手厚いサポート――の3つ。今回のラインアップ拡充で商品の選択肢がさらに広がった。証券口座を開設すれば、iDeCo口座の運用状況と一括管理することもできる。
同社のiDeCo加入者は40代以下が半数以上を占める。積み立て投資での資産形成が広がるなか、30代の加入者の割合が増加傾向にあるという(図表参照)。
◇松井証券の「iDeCo(イデコ)」の商品ラインアップ大幅拡充のお知らせ
(QUICK資産運用研究所=西本ゆき)