三菱UFJ国際投信が運用する「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」は17日の決算で、1万口あたりの分配金を前月の10円から5円に引き下げた。2016年8月以来の引き下げで、1998年1月に分配金の払い出しを始めてから最低水準となった。
「グロソブ」は97年12月18日に設定し、運用実績23年を迎える長寿ファンドの一つ。世界の主要先進国の信用力の高いソブリン債券に投資する。毎月分配型人気をけん引したファンドで、08年には純資産総額(残高)が5兆7000億円を超えていた。当時は1万口あたり40円の分配金を支払っていたがその後徐々に分配金額を引き下げ、それに伴い残高も減少した。08年10月以降月次ベースで資金流出が続いており、今年は12月17日時点で年初から推計で358億円の資金が流出した。同日時点の残高は3760億円だった。
17日時点の年初来リターン(分配金再投資ベース)は2.8%のプラス。三菱UFJ国際投信は今回の分配金引き下げについて、「基準価額水準および配当等収益の状況、市況動向などを総合的に勘案し、今後も安定的に分配金をお支払いしつつ、信託財産の成長をめざすため」とした。
◇「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型) 決算・分配金のお知らせ」
(QUICK資産運用研究所=西本ゆき)