(この記事は2021年4月2日に公開したものを再構成しました)
【QUICK Money World 辰巳 華世】ある日突然、ある銘柄の株価が急騰する。そして、そこからあるテーマが意識されその関連銘柄にも買いが広がる。株式市場ではテーマ株に端を発した商いが起こります。今回はそんなテーマ株について、テーマ株の探し方、売買する時の注意点、注目のテーマ株などをご紹介します。
テーマ株とは
テーマ株とは、話題のテーマによって分類された銘柄群のことです。テーマ株は関連銘柄とも呼ばれています。テーマは、世の中で注目されていることや、社会問題や新技術など、その内容は多岐に渡ります。イメージしやすい例では、円安などを背景に日本への外国人観光客が急増したことで百貨店などインバウンド関連銘柄がテーマ株として注目されました。
あるテーマについて社会全体の関心が高まるということは、消費者・利用者の関心が高まるということであり、結果としてテーマに関連する商品の売り上げが成長するとの期待感が、投資家の間で高まることになります。
そのため、テーマ株が株式市場で注目されると株価は上昇します。時に期待値だけで実力以上に株価が急騰するなど、テーマ株は値動きが激しくなる特徴があります。テーマ株はいったん注目されると急騰する傾向がありますが、一方で、ブームが落ち着くと株価が元の水準に戻ることがあります。テーマ株は短期間での株価上昇がある分、大きな値下がりがいきなり起こる場合もあるので、その点は注意が必要です。
また、テーマ株は、同じテーマ内の株価が上昇すると連鎖して他のテーマ株も上昇する傾向があります。インバウンド関連銘柄でも、百貨店など「モノ」消費から、次第にホテル業やテーマパーク業など「コト」消費に広がりを見せるなど、テーマ株は相互に影響し合っていることが多いからです。
テーマの例
- トランプ政権関連、石油・天然ガス、暗号資産(仮想通貨)、防衛関連など
- 石破政権関連、防衛関連、防災、地方再生、参議院選挙など
- 金融政策関連、銀行、生保、金融セクターなど
- AI関連、半導体、データセンターなど
- 大阪万博関連、建設、インフラ、警備など
テーマ株の探し方
テーマ株を探すには、日頃からアンテナを高く張っておく必要があります。ニュースや新聞などから話題となっている情報を収集することです。政治や経済の動向から先読みするのは難易度が高いかもしれませんが、量販店のフロアを上から下まで歩いて売れ筋商品を確認するといった街歩きからヒントを探す方法もあります。オリンピックなど大規模なスポーツイベントや国際会議、新名所や人気商品など今が旬の話題を探して、銘柄選別につながるキーワードを考えるのも方法の一つです。ニワトリが先か卵が先かの議論もありますが、トランプ氏が暗号資産の規制緩和に積極的であることが呼び水となり、ビットコインの急騰を受けて、株式市場ではビットコイン関連銘柄の物色が活発になったこともあります。
テーマ株は、株式投資の情報サイトにテーマ株としてまとめられているので活用すると便利です。QUICK Money Worldにもテーマ株についてまとめられている記事が多数あります。テーマを一覧で確認でき、それぞれのテーマに属する個別銘柄についても紹介しています。チャートや騰落率に加え、証券会社などのアナリストが付与した投資判断の平均値を表したQUICKレーティングも見ることができます。テーマ株投資に活用してみて下さい。
テーマ株の買い方/売り方
テーマ株は市場から注目される段階になってからの投資では既に値上がりしているので、話題になり株価が上昇する前に購入することが大切です。政治や経済、先進的な新しい技術など世の中の出来事に関心を持ち、いかに早くテーマを見つけ投資をするかがカギとなります。
また、テーマ株はそのテーマの一番注目される銘柄の株価が割高になると、次に恩恵がありそうな2番手、3番手の銘柄が注目される傾向があります。1番手に乗り損なってしまった場合、後追いで2番手、3番手の株価が上昇する前に買うという方法もあります。ただ、その場合、1番手の銘柄ほど株価の値上がりが期待できないことが多いです。
買うときもそうですが、売るときもタイミングが重要です。テーマ株は急騰がある分、急落もあります。売るタイミングを逃してしまうと株価が値下がり損をすることがあるので注意しましょう。同じテーマに含まれる企業の株価をチェックするなど動向を読み取り判断することが必要です。
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2025年の人気・注目テーマ株
QUICK Money Worldの「テーマから探す」からいくつか人気・注目のテーマ株をご紹介します。
日本では石破茂政権が発足、米国では大統領選挙でドナルド・トランプ氏が勝利するなど2024年は日米ともに新しいリーダーが誕生しました。25年1月にドナルド・トランプ氏が大統領に就任しトランプ政権が本格的にスタートします。2025年は、日米ともに新政権に関連する銘柄が注目テーマの一つとなりそうです。
トランプ政権では、自国経済を優遇するための追加関税などアメリカ・ファースト主義を掲げており、日本の輸出企業にとっては厳しい環境が予想されています。トランプ氏が再選を決めてからの自動車株の値動きで、スズキ(7269)が相対的に強かったのは「北米で関税が引き上げられたとしても生産や販売の影響を受けにくい」との連想がはたらいた可能性があります。このほか、中国に対する強硬的な政策が取られる可能性があり、米中対立の緊張が高まるリスクなどもあり防衛関連銘柄が注目されます。トランプ政権では、脱炭素政策には消極的で化石燃料を支持していることから石油・天然ガス関連もテーマになりそうです。原油輸送のパイプライン建設などインフラ投資の増加から、インフラ輸出関連、建設機械関連なども注目されます。トランプ氏は24年7月に「米国を仮想通貨の首都、ビットコインの超大国にする」などと発言し、ビットコイン業界への支持を示しています。暗号資産(仮想通貨)関連銘柄もテーマとして注目されます。
一方、石破政権では、防衛力の強化や安全保障の確立、防災庁の創設、地域経済の活性化、金融所得課税の強化などを掲げており、それらの分野はテーマとして注目されます。
まとめ
テーマ株は、足元もしくは近い将来の、話題のテーマによって分類された銘柄群です。アンテナを張り話題となるテーマを早く見つけることが大切です。売買のタイミングに気をつければ、大きな利益を狙える投資方法なので、注目されるテーマをいち早く見つけ投資をしましょう。
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